混迷のデジカメ日記…


これは私がデジタルカメラと戦ってきた(笑)記録です。
参考にするもよし、笑っていただくのもよし、といったページです(^^;
たいした内容にはならないと思います、多分……。
2002年・夏
フジ・FinePix S2Pro
買ってしまった(^^;
とは言っても、S1を下取りに出し、更に流星撮影の2連カメラにするつもりでいた中古のニコンNew FM-2T(チタンボディ)、開放F1.8の50mmと35ー70(くらいだったか?)のマニュアルフォーカスレンズも一緒に出し、なおかつ発売のアナウンスが出た直後からカメラ屋さんで値切りまくっての結果、実際に払った金額は11万ほど。
それはさておき・・・

固定撮影
最高感度が1600なのはS1と同じ。この感度設定では明るいレンズを使えば固定撮影でも天の川が十分に撮影出来るのだが、このあたりの感触はS1とそれほど変わるものでは無い。
しかしバルブが使えるようになって最長露出時間が30秒という限界が無くなった事は、今まで銀塩でしか撮影出来なかった日周運動の撮影が可能となった事を意味する。
感度設定を低めに設定しておけば10分程度の開放でもあまりノイズは気にしなくてもよいかもしれない。

直焦点撮影
撮影方法としてはS1と変わらないのだが、外部から電源を供給したり、あるいはMacから制御する為のインターフェースがボディ正面のレンズマウントの真下からボディの横になった事は、S1の時にはカメラアダプターとケーブル類との位置関係とで制限されていた構図に多少は自由度が増した事になる。サンプルはVC200Lにレデューサを付けて撮影しているが、これならR200SSに専用のワイドアダプターを使ってもそれほど気にはならないはず。
もっとも、ワイドアダプターのリングを固定する為のネジをもう少し短めの物と交換しておいた方が良さそうではある。
加えて内臓ストロボの出っ張りはやはり目障り。もっとも、こればかりはベースになっているニコンのF80の関係もあるので妥協するしかないかもしれない。

拡大撮影
これはまだ撮ってなかったりして・・・
新しい鏡筒が届いたらやってみます。

流星の撮影
そもそも一眼レフタイプのデジカメに手を出したのはこれが最大の目的。
S1からS2になった時に一番懸念したのはこの流星に対しての感度など。
CCDのサイズが同じで画素数が倍になっている、と言う事は1画素あたりの面積が半分になっている、という意味でもある。(厳密にはちょっと違うのだが、この際細かい事は気にしない)
1画素の面積による感度の違いは冷却CCDのST-6とST-7、あるいはST-8などを比べれば分かる事なのだが、設定した感度がS1とS2とで同じならS1の方が流星は写るのではないかと心配していた。
とりあえずは問題ないようなのだが、こればかりはもう少し流星の撮影をやってみないと何とも言えないところ。

インターバル撮影
S1、S2共に専用のシューティングソフトを使ってMacから制御する事で自動撮影カメラとして使用出来る。
ソフトの画面は似たような、違うような・・・
慣れの問題かもしれない。しかし撮影の最中、露出と露出の間に撮影状況を見る為のウインドが出るのだが、はっきり言ってS2のは邪魔。せめてデフォルトでモニターの右下にでも勝手に行ってくれるような仕様の方が使いやすい。S1のものは画像を転送している間にウインドの上のタイトルバーをクリックしながら動かせるのだが、S2では撮影と撮影の間の時間に余裕が無いと動かせない。
このあたりはどうにかして欲しいものである。
だが一番許せないのはS2から使えるようになったバルブがインターバル撮影では使えない事ではないだろうか。最長露出時間は30秒でしか使えない。
カメラをマスターにして画像をMacに自動転送するモードにしておけばバルブも使えるが、これではインターバル撮影は不可。

画像の転送
S1ではUSBのみの接続だったが、S2ではFireWireが使えるようになった。
これだけでも価値はある。
例えば流星の撮影の場合、いかに多くの枚数を撮れるのか(合計露出時間、という意味も含む)がポイントにもなるのだが、例えばS1で最大解像度(3024×2016)で撮影したJPEG Fineのファイルをカメラから転送するのに20秒必要だった。
これがS2では最大解像度(4256×2848)のJPEG Fineのファイルが7秒で転送出来る。
じっくりと時間をかけて撮影するような場合はともかく、流星となるとこの差は大きい。
例えば・・・
S1 30秒(露出)+20秒(転送)→60分で72コマ
S2 30秒(露出)+7秒(転送)→60分で約97コマ
ファイルが転送されている時間にはシャッターは当然閉じているわけなので、転送している間に明るい流星がカメラの視野の中に流れたら・・・やっぱり悲しい(笑)
少しでも流星を写す確率を上げようとするのなら、この転送時間の差は見過ごす事の出来ない要素となる。なんたってそれでも外れる時には外れるんですから。

解像度
画素数が倍になり、CCDそのものも第三世代のスーパーハニカムCCDになったのだが、これはこれで思わぬ弊害を生む結果となった。
去年の獅子座群の時にはシグマの20ミリ、f1.8を使っていたのだが、ペルセ群の時に使った感じではその解像度はレンズの甘さも写してしまった感じがある。
どうしてもピントがシャープに合わせられない。1枚録り、Macのモニターで拡大してピントを確認してから再度録って・・・の、繰り返しなのだが、結局はある程度のところで妥協せざるをえなかった。
絞りを3.0前後まで絞れば多少は良いのだろうけれど、それでは流星の写る確率も低くなってしまう。
20ミリとは言わないまでも、24ないし30ミリくらいの単焦点でDタイプ、開放f値が2.0くらいのマニュアルフォーカスの広角レンズが欲しくなってしまった。
そんな仕様のFマウントのレンズなんてあるのだろうか?

蛇足
ボディの裏の液晶モニターを保護する為のカバーがあるのだが、これが実に簡単に落ちてしまう。
7月のレースの撮影の時、既に落としてなくしてしまったではないか・・・
もうちょっとしっかりしたものにして欲しい。

とまあ、好き勝手な事を書いてますけど、決してフジに文句だけ言ってるワケじゃないんですよ。
それなりに気に入ってますから。
でもこれくらいの事を言ってもバチは当たらない・・・ですよね(^^;
2001年12月12日
新兵器? ニコン・E995
去年の獅子座群での固定撮影から始まった一眼レフタイプのデジカメであるFinePix S1Proでの天体撮影、露出時間が最長で30秒というスペックではあるけれど、普通に銀塩で出来るような事は片っ端からやってみました。
直焦点での星団、星雲、彗星、月、カメラレンズを使っての星野写真、アイピースでの惑星の拡大撮影などなど。
唯一不可能だったのは太陽の撮影でした。S1の感度の高過ぎる事が原因です。
内部の電池を全部取り出して軽量化もしましたが、やはり本体の重量約800グラムというのは惑星の拡大撮影は苦手です。拡大撮影用のカメラアダプターを付けることでドローチューブの付け根の支点からカメラまでの距離が長くなってしまうためにたわんでしまいます。
という事で、惑星専用に新しいカメラに手を出してしまいました。
ほとんど衝動買い(笑)
ファーストライトは土星と木星、その先には次の火星の大接近もあります。
ま、1年くらい使い込めばカメラのクセからそれを使っての撮影テクニックもなんとかものに出来るでしょう・・・多分・・・。

2001年12月2日
C/2000WM1 LINEAR
彗星です。
獅子座群のおかげで全くのノーマーク状態でした。
冷却CCDでの撮像の後でデジカメに切り替えての撮影でしたが、さすがに1600相当の感度を持ってしてもST-6ほどの写り方ではありませんでした。
ま、そういう場合には30秒露出を20枚でも30枚でも簡単にコンポジット出来るのが強み、とは言うものの、4月頃に撮ったA2 LINEARのような感じのイメージにはなりませんでした。
もっとも撮影した時の場所や彗星の座標、空のコンディションにもよるから何とも言えないところ、でしょうか。

獅子座群の写真、去年に原村で知り合った天文雑誌の編集者の関係もあってデジカメの雑誌にも送ったところ、冷却CCDでは普通に使われているダークフレームによるノイズの除去処理の方法も合わせて掲載される事になったようです。冷却CCDで星を撮っている人にはお馴染みの方法ですが、普通の人から見ると画期的に見えるのかもしれません。
2001年11月17〜19日
獅子座流星群
夏のペルセ群も秋のオリオン群も天候に阻まれ、新しいレンズでのテスト撮影が出来ないままにこの日を迎えてしまいました。
そうは言っても春先に撮った星野写真でシグマの20ミリf1.8のクセはつかんでいまいしたので、それほどの混乱はありませんでした。
17日の夜は原村の八ヶ岳自然文化園は曇り空だったのですが、この日にとあるデジカメ雑誌の編集の方と会ったりしましたのでそれなりな(?)一夜ではありました。
さて18日。
夜半までは雲も多く、どうなることかと思ったのですが、予測されていた2:30のピークの時には諏訪湖から上がってきたガスの中、どうしよう、いまさら移動なんて出来ないぞ、などと思いつつも自らのジンクスを信じてワインを呑んでおりましたが、3:19のピークの時には綺麗に晴れ渡り、素晴しい夜となりました。
はじめは輻射点を中心とした構図で撮影をスタートしたのですが、レンズの焦点距離の関係と輻射点近くの流星は短い、という周知の事実の前にあえなく断念、赤道儀に同架した冷却CCDでの静止流星の撮影もすぐに諦めて見栄えのする構図に変更しました。
これが大正解。
北斗七星を中心とした視野の中には明らかに放射状に流れる流星が・・・
カメラの最大露出時間は30秒ですから、一つのフレームに写っていた流星は多くてもせいぜい5個程度だったのですが、でもはじめから最終的にはコンポジットして仕上げることを念頭に置いていましたのでまったくの問題無しです。
結果は写真を見ていただいた通り。大小、明暗様々な流星に加えて痕までも・・・。
全ての画像のチェックと整理が終わるまではまだ当分かかりそうなのですが、それにしても素晴しい夜でした。
こんな流星群にはそうそう出会えるものではありませんね(^^)V
ちなみに北斗七星を中心とした写真が大宮方面のプラネタリウムの上映の時に、獅子座群の結果、ということで使われたそうです。
すっげ〜見たかった(^^;
2001年8月3、4日
サマーホリデーイン原村星まつり
行ってきました。
本来はアクアマリンのライブの様子を撮りに行ったのですが、それ以外はヒマだった事に加えて顧問さんからの依頼もあり、成りゆきと勢いでイベント公認の公式カメラクルーとしてあちこちを撮りまくってきました。利(害)関係の方向の一致、ですね。
合計で567枚、容量にして約340MB。ある程度撮ったところで車に戻って持参したiBookにデータを移し、メディアを空にしてからまた撮影。大変だったけど、面白かったです。なんたって普通じゃ入れないようなステージの袖とか後ろからとかも撮る事ができましたから。

行く直前に新しいレンズも買ったので、そのあたりの事も少々。
タムロンの28〜200、F3.8〜5.6、LD、ASPHERICAL
AFのスピードはニコンの24〜85、F2.8〜4とほぼ同等。F値がちょっと暗めなのが難点だけど、使い方によっては問題無いでしょう。アクアマリンのステージの時には気にならなかったのですが、こえん師匠(<え>の下にちょろちょろっと付いた<え>のフォントが無い…)の高座の時、時々AFが何処にピントを合わせているのか分からない事が時々ありました。おかげでマニュアル撮影してました。
実際にはもうちょっと開放F値が明るい方が使い勝手も良いのですが、それは初めから分かっていましたからね〜。重いですけど。
総合的にはニコンの勝ち、といったところでしょうか。

ステージや高座では極力ストロボは使わないようにしました。これは照明の効果を損ねてしまうからで、ステージでの雰囲気を壊した写真になってしまうからです。S1の800とか1600の感度にかなり助けられています。

さて、次はペルセ群、ですね。シグマの20ミリとニコンの24〜85、獅子座群に向けての最終レンズテストです。流星の写り方、確かめておかねばいけませんから……。
2001年6月
閑話休題
3月、5月のレース、4月には夕方の西の空で増光したC/2001A2 Linear彗星、月、火星、系外銀河や球状星団、庭や八ヶ岳での花などなど、いろいろと撮ってきました。
花などの接写はもともと専門では無いとは言え、やってみるとなかなか面白い。
本来の目的は花などの原色に対してどのような写り方を見る為のものだったが、ま、気にするほどの事でもないですな。
黄色や青、紫の花はデジカメとは思えないような色の再現を見せてくれましたが、白についてはちょっと苦手…でしょうか。白い花びらにあった細かい筋は潰れてしまう傾向があります。あ、でもこれは銀塩でも難しい表現かもしれませんね。
意外と弱かったのは庭のバラを撮った時。単色で微妙な陰影のグラデーションが思った程出ません。色に対しての感度の関係でしょうか。

天体写真
冬の間、いつもの撮影場所への道は雪で閉ざされていたためになかなか撮る機会がありませんでした。
最大光輝の金星を撮った場所でA2 Linear彗星を撮った時にはがっかりしちゃいましたが、これを乙女高原で撮ったら最初に撮った時とは別物のような写り方、コンポジットしなくても中央集光をはっきりと写し取る事ができたのですが、考えてみたら撮影場所のS/N比の関係ですね。そうは言ってもさすがに30秒までの露出時間ではイオンテールまでは写りませんでしたが…。
それにしてもS1の感度は素晴しいものがあります。ST-6並の感度までは届かないものの、同じ30秒でNGCナンバーの系外銀河まで写りましたから。
今までは月は苦手な対象でした。しかしS1を使ってからはまるで普通の写真を撮るかのごとく…。
でも所詮はAPSサイズのCCD、月齢によってはCCDからはみだしてしまいます。まあ、これは鏡筒の選択とレデューサーやエクステンダーの補正レンズとの組み合わせでカバー出来ます。CCDにフルサイズで撮った月の描写のすごさ、これは解像度を下げずに見てみないとわからないでしょうね。重いからサイトには載せられませんけど…。

分かってきた問題点
やはり水素に起源を持つ波長の色には極めて弱いです。これは最近のフジのフィルムと同じ傾向があります。CCDに組み込まれた赤外カットフィルターさえ外すことが出来れば解決出来るのでしょうが、そういうワケにはいきませんね。ネヴュラフィルターとかO-。フィルターと組み合わせて撮れないものでしょうか?

重さの問題もあります。でもこれは解決できました。S1は交流電源が使えます。内部の電池を全部取り出してしまえばかなり軽くなります。200SSでの直焦点ならともかく、拡大撮影の場合にはアダプターの長さの分だけドローチューブにもたわみが発生しますから、これは必要でしょう。

ピント合わせ
これはちょっとね〜(^^;
FM2の時にはボディを開けてシャッターを開放してからピントルーペで確認できたのですが、S1は開けられない。FM2を取り付けてそれで合わせればよいのかもしれませんが、カメラの重量の差があります。FM2で視野の中心に位置を合わせてからピントを合わせてもS1と換えると位置が完全にずれてしまう。拡大撮影の時には相変わらず手こずってます(苦笑)
せめてFM2で使っている、ファインダーに付けて使うマグニファイアが使えれば少しは違うんでしょうけども…。

ミラーショック
これはS1に限らず、どの一眼レフにもある問題ですね。銀塩なら鏡筒の先端での筒先開閉で対応出来るのですが、最大露出が30秒しかないS1ではそんな余裕なんてありません。ミラーアップが出来れば問題ないのですが、S1でそれが出来るという話は聞いた事がありません。
どうせ撮ったその場で画像が確認出来るなら……
ミラーを取り外してみるかな……。
いずれにしてもボディのベースがニコンのF60だから、それ用のアクセサリーが使えるはず…だよな……。

追記
2月22日に撮った金星が月刊天文6月号に載りました。ちょっち嬉しい(^^;


2001年3月2日
新しいレンズを買ってしまう
シグマの非球面、20ミリ、F1.8。どうしようか?などと迷っているうちに結局オーダーしてしまった(^^;
目的はやっぱりS1での流星撮影。2000年の獅子座群の時にはFM-2で使っていた35ミリ、F2.8で3つの群流星を捕らえることが出来たが、やっぱりもっと明るいFのレンズも欲しかったし、もっと広角が欲しかった。35ミリフィルム換算だと35ミリが約50ミリちょい、でもこれならS1で使っても30ミリ。収差は覚悟の上だが、赤道儀に乗せて30秒のインターバルで連続撮影して後から合成すれば……今年の獅子座群での流星嵐状態の写真になるはず…。なって欲しい。その前にペルセ群で実際にテスト出来るわけだ。
そうは言っても新しいレンズ、この広角とFM-2とで天の川、なんて面白そうではないか…。八ヶ岳の向こうに北極星があって、それを固定撮影で日周運動を2、3時間、というのも良さそうだし。本来の目的から外れて遊んでしまうのは今に始まったことじゃないからそれはそれで良しとしよう…。
長時間露出に耐えられる場所の選定が大変ですけどね〜(^^;

2001年2月22日
金星最大光度の日
実は昼間から赤道儀を持ち出して昼間の金星も狙いたかったのだが、これは見つけることが出来ずに失敗。だいたいこんなところか、などとアバウトに極軸を合わせたつもりが最大のミス。
ま、そのあたりはともかく、日没後に輝き始めた金星をすかさず視野に導入して、長めの焦点距離のアイピースからスタートする。もともと極軸が合っていないのだから(これはしょうがない、北極星はまだ見えないんだから…)金星を視野の中心に収めておくのが大変だったが、Macからのインターバル撮影状態にして撮影枚数を30枚ほどに設定、シャッターはカメラが勝手に切るようにしておけば人間サマは視野の監視と望遠鏡のコントロールに集中していればなんとかなるものだ。LV20ミリから始まってLV5ミリ、XP8ミリ、最後には惑星の強拡大専用に買っておいたLV2.5ミリで締めくくる。
撮った金星はトリミングと最低限のレベル補正だけにとどめたのだが、これでホントにいいんだろうか?こんな感じのグラデーションになって…。天文雑誌を見ても木星や土星ばかりだから参考にはならないのだが、しかし考えてみたら金星の表面は厚い大気に被われているんだから、月みたいな周辺部分がカチっとした感じにはならないはず…。太陽みたいな感じに近いはずなんだけど…。どのアイピースでも同じように写っていたからこれでいいんだろうな、きっと…多分……?
2001年1月9日
原村自然文化園で月蝕観望会
でも雪で……。
結局、観望会は宴会になりました(^^;
ま、これも天文の楽しみ方の一つ、ということで…(苦笑)
後日分かったのだが、この時の観望会は12年目にして60回目の記念すべき観望会だったそうです。
顧問さん、ありがとうございました。

2001年1月1日
乙女高原で月を撮る。
と、言ってもまじめな撮影ではなくて10日未明の月蝕に向けて、鏡筒によっての画角と月の大きさとの確認程度。でもこれで困ったことが発覚した。
S1とR200SS、ワイドアダプターを使うとS1は外部電源が使えない、しかもシューティングソフトで制御するにはUSB接続が必須であるにもかかわらず、接続したらカメラ本体を視野に合わせて回転させることが出来ない。短焦点、大口径がウリのR200SSで使えないのははっきり言って痛い話。
でもこの時にバイザックとレデューサーとの組み合わせでそこそこ使えることがはっきりわかった。
撮影した月の画像を調べたところ、スケアリングに狂いがあることも判明したが、これはアダプターリングとTリングとの接続部分の緩みであることが判明。でもすぐに修正したのでこれは問題なし。
あ、もしかしたら先日撮った木星と土星のピントがいまいち甘かったのはこれが原因だったのかもしれない。
あ、NSTアダプターにコマコレクターをつけて200SSに使えばどうにかなるか…。周辺減光が気になるけど、どうせCCDのサイズは35フィルムよりも小さいAPSサイズだから気にするほどでもないかもしれないな…。
いずれにせよ、カメラボディの正面、レンズのマウントの真下に外部電源とUSBのジャックをもっていくからこうなってしまうのだ…。あと2、3センチ横にあれば何の問題も無いんだけどな〜。

2000年12月10日
モトパーク勝沼でのチャリティーエンデューロ
さすがにAFレンズ、だけのことはある。S1の機能全部が使える。しかもマクロの撮影も……。
流し撮りもばっちり上手くいく、フォーカシングもスムーズ、オマケに間を見て撮った霜などの写真も上手くいっている。
んで、気が付いたら146枚……
整理にてこずっています(笑)
でもあれだけ撮ってきた写真に失敗しているのがほんのちょっとしかないとは予想もしていなかった。
でもやっぱり写真は楽しいですね。

2000年12月2日
S1専用にAFズームレンズを買う。
店に行く前には定価で3万前後のものでいいや…なあんて考えていたのに、店の中で1時間近くカタログや現物を眺めてあれこれ考えていたのだが、店を出た時にははじめの予算の倍以上の値段のレンズが袋の中に入っていた。S1を先日買ったのだから、などということをうさん臭気に臭わせた勝利?やっぱり私は<Nikon>というブランドに弱いみたい(^^;
さっそくS1に装着、試してみる。う〜ん、最近のAFレンズってこんなに凄かったのか…。知らなかった…。なんたって1985年にハレー彗星の回帰に合わせて初めて望遠鏡を買った時に一緒にNew FM-2を買って以来、ひたすらマニュアルフォーカスで通して来たから……。
レンズを試したついでにいままで面倒で手を付けていなかったCCD表面のクリーニングもする。
ほほ〜、これが流星や木星を撮った時に写っていたゴミか…。まったく、フジの製品監理態勢を疑ってしまう。今から送るユーザー登録の葉書に思いっきりイヤミを書いてやろう。
それにしても、S1に内臓ストロボがあったなんて知らなかった………。
でもこのストロボやらが無かったらもうちょっと軽量化出来るよな〜。どのみち、天文には用は無いのだから。
ちなみにこのレンズ、24〜85ミリ、F2.8〜4Dタイプ。24ミリで解放して2.8ならFM-2に付けても流星などの撮影にも十分に使えそうです。ただしS1に装着した場合には35ミリ換算で1.5倍なので、36ミリ、ということになる。
やはり明るいF値の広角も欲しい…………。

2000年11月27日
デジカメでの直焦点、拡大撮影。
いよいよ本格的に始動?考えてみれば惑星の撮影なんて?年前に撮った土星のリングのエッジオン以来。当時は夏で大気の状態も良かったのだが、やはり冬…。シーイングは間違っても良いなどと言う表現は使えないようなコンディション。普通ならこんな条件では撮らないよな、きっと…。ピント合わせはFM-2のボディを使えばそうそう難しくはない。が、FM-2とS1Proとではカメラの重量が違いすぎる。FM-2でピントグラスを使って合わせてからS1と交換するとファインダーの中にあった木星がいない!これにはまいってしまった。焦点距離1800mmのバイザックにペンタの拡大撮影用のXP-8、なんて組み合わせ、これは対象を視野からロストしたら後が大変だし…。一通り木星と土星を撮った後でアイピースを外して直焦点でM42を撮る。馬頭星雲も狙ったが、これはダメだった。やはり明るい光学系の方が良い。まあ、分かりきってはいたけど…。次回にはR200SSでの撮影だな。
帰宅後、撮影したファイルをコンポジットするが、やはり撮影のコンディションの為か、思った程の結果ではなかった。しかし見込みはまだまだありそうです……。
でも撮ったその場で撮影の結果が分かるって面白いですね。時間と機材の許す限り何度でもトライできますから。

2000年11月18日
獅子座流星群
いよいよ本番の夜。
前日の天気は最悪?としか言い様が無かったが、ひまわりの画像や天気予報から夜半過ぎには必ず雲が切れると信じて17日の午後から原村の自然文化園に出撃する。移動中は雨、しかし現地に着く頃から雨は止みつつあり、19時ころには雲の切れ間からポツリポツリと星が見え始める。
23時位から機材のセッティングにかかる、とは言ってもS1の最長シャッタースピードは30秒、これなら赤道儀を出さずとも普通の固定撮影で十分だろう、という判断から固定撮影のみ。前日までにPB G3とS1とを接続するUSBの延長ケーブルを買っておいて正解だったが、あと1、2メートルほど長いケーブルにしておけばよかった。
0時を過ぎてからS1のシューティングソフトを起動、自動撮影を開始するが、なかなか流れない。しかし雲の向う側で流星が飛んでいたらしく、部分的に雲が光る。
そうこうするうちに観測サイトのすぐ近くで月刊天文のスタッフが機材を準備、撮影をはじめる。
時間は過ぎ、4時をまわる頃からわりかし流れ始める。月刊天文のスタッフによると、これは<長谷川理論>が証明された、とのこと。その長谷川理論では日本時間で4時から5時にピークが見られ、これは1???年(聞いたけど忘れてしまった…(^^;)のダストテールとのことだった。
そしてついに撮影に成功。間違い無く獅子座群の流星。この1枚だけでも来た甲斐があったというもの。
その後、多数の人工衛星の軌跡が多数写る。まったくもって紛らわしいが、こればかりはしょ〜がないな。
夜明け後撤収、帰宅後すべての画像ファイルをチェックした結果、200枚以上の撮影に対して3枚の流星を撮影出来たことが判明。
これらのファイルを画像処理してチェックしたところダークノイズが入っていた。そんなに目立つものでは無いが、やはりCCDの冷却を考えた方がいいのかもしれないが、次回のふたご群ではさらに気温は下がるはず。もしかしたら今回よりはダークノイズは少ないかもしれない。ちなみにこの日の現地での最低気温はマイナス1℃。今後の課題は残るが、デジタルカメラでの流星撮影、決して不可能ではないな…。自動撮影になってしまえば人間様はその横でのほほんとしていられるぞ。しかも撮影した時間などのデータは自動的にファイルの作成日と一緒に記録されるから…。

なお、<フォーリングスター(赤)を持って行って飲めば必ず晴れる>という私の流星群でのジンクス、今回も当りだった…(^^)
なお、このうちの2枚は自然文化園と月刊天文に提供されます。
文化園の関係者のみなさん、御協力、ありがとうございました m(_ _)m
2000年11月12日
モトパーク勝沼でのエンデューロ、今年の最終戦の日。
昨日の結果を踏まえた上でレースカメラマンになる。
こういう被写体の場合にはやはりAFに限る。でもそんなレンズは持ってない。ということで、撮影する場所に陣取ったらこのあたりを通過するだろう、という仮説であらかじめピントを合わせておいてから撮影する。でもなかなかこちらの思惑通りには通ってくれないので、やはりピンボケもあったりする。まあいいか、フィルムじゃないから。その余裕が災いして1日が終わったら全部で126枚の撮影となってしまった。
それにしても面白いのはエントラントの皆さん。ジャンプ台のあたりで構えていると普段よりも音がでかいぞ…。景気よく飛んでいただきましたです。
撮った画像を実際にパソコンで見てみると、予想した通りに露出がわやくちゃなのもある。PhotoShopで多少の加工をしてみたが、やはりダイナミックレンジの関係なのか、どうにも出来ないのもある。オーバーぎみのは少しは見られる程度には修復できるが、アンダーぎみなのはダメ。まあ、これはこれで以後の撮影の参考になる、ということで良しとしよう。
レースが終わった後で、今までにFM-2で撮ってきたのと同じような感じで撮ったものに関してはなかなかの仕上がり。やはり私にはAFに頼らずにマニュアルでじっくりと撮る方が相性がいい。こちらの意図したまんまに撮れましたから。
さて、残すところは実際に星を撮ることだけ。最近は昼は晴れていても夜になると曇る、という連続で試し撮りが出来ない。やはりこれだけは獅子座群当日にぶっつけ本番しかないな…。
まあいい、やってみるか。
2000年11月11日
午前中、雑用をこなしてからその量販店に行ってみる。iBookだけなら98000円、とのことだった。店頭のデモ機のOSのバージョンを見ると先日インストールしたのと同じ9.0.4が入っている。98000円は魅力だが、同じバージョンのOSで同じエラーが出たのでは意味が無い、ということで一旦帰宅。すると先日注文したPCカードアダプターが届いていた。
さっそく中味を開けて説明書を読んだところ、OSは8.6以降を使用してくれ、とのこと。しかもUSB関連のファームウエアのアップデートも必ずやってくれ、などと書いてある。すぐにAppleのサイトからアップデータをダウンロードしてG3にインストール。昨夜のうちに8.5.1から再度9.0.4に戻しておいたのだが、アップデータを入れたらシューティングソフトが何の問題も無かったかのごとく起動する。
これで先が見えてきたぞ…。
それにしても、フジのインターフェースキットのパッケージや説明書にはその事は一言も触れてはなかった。
同日午後、12日のレースのコース設定の手伝いに出かける。ついでにS1も持って行く。
あれこれと使ってみたところ、なかなか面白い。やっぱり撮ったその場で結果が解るというのは、分かってはいたけどある種のカルチャーショック?しかし、レンズとの相性の関係なのか、ファインダー内の露出計が信用出来ない。何枚か試しに撮ってみて、絞りとシャッタースピードとのバランスが良いところを手探りするような感じ。
まずいな〜、やっぱりDタイプのAiニッコールが欲しくなってきた…。
以下、そのうちのいくつかの画像です。
 知人の子供 その子供の親 木の実 花1 花2
それにしても、何であんなにボタンがたくさんあるんだ…。まあ、今まで使っているニコンのNewFM-2みたいなフルマニュアルのシンプルな一眼レフに慣れているから、そう感じるのもしょうがないのかもしれない。

2000年11月10日
カメラ店から入荷の連絡がくる。
仕事が終わってからさっそく取りに行く。
帰宅後、夕食も取らずにあれこれ使ってみる。しかし、ここで問題が発覚する。
手持ちのニコンのレンズは全てマニュアルフォーカス、したがってS1自体のAFをはじめとする機能の殆どが使えない。CPU内臓のAiニッコールならいいらしい…。CPU内臓?なんじゃそれは…。まあいい、どのみち天文関係に使うのであればAFやプログラムなんてどうでもいいから…、などと引きつった顔(だったと思う)でS1Pro専用のシューティングソフトをPB G3にインストールする。したまでは良かったのだが、ここでさらなる問題が発覚してしまう。
シューティングソフトを起動したら<必要なファイルがない、もしくは必要なファイルのバージョンが古くて正常な作動が出来ません>というダイアログと共に強制終了してしまう。
これはヤバい…このソフトが使えないのではどうしようも無い、ということでG3のOSを9.0.4から8.5.1に戻したり、PB5300csで試したり…。結局どれもダメだった…。
そこで頭の片隅を過ったのはその日に新聞と一緒に入ってきた近くの家電量販店の折り込み広告。一世代前のiBook(G3/300)が<プリンターとセットで10万ちょい、本体だけでも安く売ります>という一説…
な、なんだか気になるよな〜、こういうタイミングだと…。10万…、無理すりゃどうにか出来るかな(汗)
深夜2時近くまであれこれやってみるが、どうにも出来なかったのでとりあえず諦めて寝る。

2000年11月9日
メーカーのサイトでPCカードからUSBへの接続が出来ることを発見(龍角散さま、その折はお世話になりましたです)オンラインで即行注文してしまう。

2000年11月8日
ついにフジのS1Proをオーダーしてしまう…。
7300の拡張カー
ドに関しては1社だけはニコンのD1との作動確認を取ってある、という返事が来たが、フジのS1についてはフジから<イメージカードリーダーと拡張カードなどでの接続は作動保証範囲外>という冷たい(?)返事が来ていた。しょうがない、それならば、ということでカードリーダーは諦めて、PB G3とのUSBでの接続の道を探る。
シリアルからUSBへの変換アダプター、カードバスでPCカードスロットでのUSB接続、いろいろと探すが、この時点では見つかっていない。

2000年11月
ニコン、フジ、キャノンのデジカメのカタログをもらってくる。それを見て愕然とする…。
USB?IEEE1394?な〜に、それは??どれも私が使っているMacには無いインターフェースじゃないか!これをきっかけに7300の拡張カードなどでの改造の道を探り始める。が、あちこちのメーカーに問い合わせのメールを入れてもあまり思わしくない解答しか返ってこない。

2000年
キャノンが一眼レフタイプのデジカメ、D30を出す。これも40万を切っている。やっぱり気になる。
2000年
フジがニコンのボディをベースにした(らしい)デジカメ、FinePixS1Proをリリース。ニコンのレンズが使える、ということで天文誌でも紹介される。値段は40万を切った。なんとなく気になりはじめる。

1999年
ニコンが一眼レフタイプのデジカメ、D1をリリース。65万円。まだ手が出ない…。
199X年
カシオが低価格のデジカメ、QVシリーズをリリース。
でも、誰が見ても天文での使い道は無さそう。

199X年
ニコンが一眼レフタイプのデジカメを発売する。当時、天体写真の画像処理を始めたばかりの私は画像の新しい入力手段、ということですぐに飛びつこうとしてカタログを送ってもらった。
が、冗談じゃない、本体とパソコンとの接続キット一式で200万円以上…。そんなものには手が出せるワケが無い。しかも天体写真では一番重要な長時間露出が使えない(確か1秒くらいが最長だったような…)カタログを見た瞬間に諦めた。