デジタルカメラ・ルーム

研究途上のため、転載厳禁です!!  2001年までの記録はこちら
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最初は冷却CCDと同じ場所にあったのですが、今後もファイルが増えるのは当然???
ということで、冷却CCDとは区別する為に部屋を分けました。
デジカメでの天体写真はこちらに収納してあります。
サムネールをクリックすると拡大画像とかにジャンプします。

2004年12月23日・C/2004 Q2 Machholz
久々の彗星の撮影となりましたが、今回は出たばかりの新型、FinePixS3Proのテスト撮影も兼ねています。
S2以上に広いダイナミックレンジや色調などの比較の為にS2ProとS3Pro、両方で同じ対象を狙ってみました。
 
左はS2、右はS3、それぞれ30秒露出11枚をコンポジットしたものですが、色調の比較の為にコンポジット以外の処理は一切加えてありません。

 
これは先の2枚を貼付けたものに同時にレベル補正を加えたものです。
それぞれの左側がS3、右側がS2ですが、カラー画像ではS3の方がフレームの左上方向に伸びた尾がより浮き出ています。
グレースケール画像は両方のカメラのダイナミックレンジの比較の為に強く補正してから色調を反転させています。
これを見るとS3の方が彗星のコマが広く写っており、同時にトーンジャンプで潰れている面積が小さい事が見てとれます。
つまりS3の方がダイナミックレンジが明らかに広い、と言う事になります。

彗星の他に比較用に撮ったのがM42と月です。
    
左からS2のISO1600、ISO800、S3のISO1600、ISO800での撮影で30秒露出、月はISO100で1/125秒での撮影です。
S2では1600でM42の中心部は完全にトーンジャンプで潰れていますが、S3では潰れてはいません。800での撮影ではS3のものはトラペジウムの存在が確認出来ます。
どちらの感度設定で撮ったものでも分かるのですが、S2よりもS3の方が水素の赤がより明確に写っています。
月はS3のみ、若干オーバー気味に撮影しましたが、月の周辺部の明るい部分やクレーター周りの白く飛び易い部分も潰れていないのが見て取れます。
S3Pro、明らかにS2よりも進化したと言えます。
もっとも・・・
ファームウエアの開発が間に合わなくてPCからのリモート撮影がまだ出来ない、というふざけた状況が無ければホントに言う事無いカメラなんですけどね・・・。
スルー画像でのピント合わせはこれまでに無いほど有効でした。

撮影地はいつもの原村、八ヶ岳自然文化園の駐車場、鏡筒はビクセンのR200SSにコマコレクターを装着しての撮影です。

早くファームウエアとHS-V2のアップデータを公開してくれ〜っ!!
V2のVer.3、ちょっちバグっぽいぞ・・・

2004年10月14日・部分日蝕
仕事の関係で遠征出来ずに駐車場からの撮影となりました。
前回の日蝕では終始雲に泣かされましたが、今回は時折太陽の手前を雲が通過したものの、食の初めから終了まで通して撮影する事が出来ました。
出来れば赤道儀を使っての自動追尾とインターバル撮影で気楽にやりたかったのですが、時間の関係もあって今回はBORG76の屈折鏡筒とカメラ三脚での撮影となりました。追尾がめんどうでしたが、それはそれで時にはアナクロな撮り方も面白かろう、と。

アルバム形式になっています。
こちらからどうぞ
サムネールのインデックスでは全体の流れ、個別のページでは拡大した画像になっています。

2004年10月10日・ジャコビニ流星群
前日は歴代トップクラスとも言われた台風の影響でどうなる事かと思われましたが、やはり通過直後の透明度は見逃せない、と言う事でいつものように・・・。
夜半過ぎになって雲が切れて来たのですが、それでも場所が雲の中、加えて上空の雲の動きも速かった為に三脚での固定撮影となりました。
明らかにジャコビニ群に属するものを眼視で2つ確認した他、経路はジャコビニ群だが速度と光度がそれらしくない流星、おうし群、あるいはオリオン群などに属すると思われる流星もそれぞれ幾つか確認しています。
撮影結果は111フレーム中にジャコビニ群が一つ、散在もしくはおうし座群のような流星が一つの合計2個の流星が撮影出来ました。

ジャコビニ群  散在(おうし座群?)


2004年8月13日・ペルセウス座流星群
オークションでお宝(笑)を売り飛ばして資金を用意したカメラ、ニコンのD70の公式投入撮影です。
・・・が、先日にちょっとだけ三脚に載せての30秒露出、固定撮影でのテスト撮影の時に確認してしまったのがフレーム左上の赤い発色のカブリ、これが結構目立ちます。そして出た結論が星、特に流星の撮影には使い物にならない、という点でした。
ハードウエア的な弱点のようですが、点状のホットスポットのようなノイズ減算処理ではそこに流星が写っていた場合には流星の色そのものに影響してしまう事も考えられる為に使えそうにありません。
普通の写真を撮る場合には何の問題も有りませんし、軽くて良いカメラなんですけどね。でも天体関係、特に流星にはよほどの事がない限り2度と使わないでしょう。

流星群はS2とD70の2連装でPB G41台からリモート撮影で同時制御、合計700フレーム程の中に20個のペルセ群と数個のペルセっぽいものと散在流星の撮影に成功しました。
今回は何故か明るい流星はS2の視野には出現しなかったのですが、D70の視野で幾つかの明るい流星を捕捉しました。
暗いものも多かったのですが、明るいのもが写っている5フレームをコンポジットしたものです。それ以外は処理しても流星だけを強調する事が出来ない状況です。

撮影場所はいつもの原村、八ヶ岳自然文化園の観望会会場です。
これでまた流星の連続撮影記録を一つ更新(^^)


2004年5月28日・C/2001 Q4 NEAT
やっと撮る事が出来ました(汗)
天気が良ければ仕事が終わらない、休みの時には天気が悪い、悪循環でシンクロ率思いっきり悪かったです。
近日点通過直後の一番見応えの有るタイミングは完璧に逃してしまいましたが、久々に彗星らしい彗星を撮った、そんな感じです。
月と高めの水蒸気、加えて急速に放出物質が少なくなって来ているような状況のおかげで長く伸びた尾は写す事は出来ませんでしたが、感度設定と露出時間とをあれこれと変えた組み合わせで撮影した40枚近い画像のコンポジットの結果、扇のような感じに広がったイメージを残す事が出来ました。

機材はビクセンのR200SSとコマコレクター、ピクシスの2軸モードで追尾しながらS2Proで撮影しています。


2004年4月25日・W彗星対策デジタル観望会
え〜、久々のまじめな(?)撮影となりました。
観望会は夜半前には天体写真の銀塩からデジタルへの移行、といった田中千秋さんの話からデジカメでの流星群の撮り方(滝汗)、レジスタックスを使ってのスタッキングの実際等、非常に中身の濃い講習会があり、撮影はそれが終わってから夜明けまで、好天に恵まれてそれぞれに楽しんでいたのではないでしょうか。

で、彗星ですが・・・
薄明どころかほとんど夜が明けたような状態でC/2004 F4BradField彗星とC/2002T7 LINEARの二つを撮影しました。
条件的には全くよろしくなく、撮影直後のディスプレイの画像も情けないようなものでしたが、コンポジットとあれこれの処理で思った以上の結果となりました。

F4 BradField    C/2002T7 LINEAR 

で、こちらは行きがけの駄賃、ということで。

   

左からM8、M17、M20、M57ですが、今回は全くの未処理のオリジナル画像と赤が弱いS2Proでどこまで赤を出せるか、という点を見比べるようにしてみました。
特にM20ではオリジナルとRチャンネルの輝度情報だけをLabカラー化して赤を強調したもの、その強調画像をオリジナルに重ねて調整レイヤー化して仕上げたものの3つを並べてあります。
またM57ではオリジナルの画像では全く見られなかった赤の情報も写っていなくても確実に元画像には含まれている事が確認出来ました。
でもやっぱり赤は赤として写って欲しいところです(^^;


2004年1月4日・しぶんぎ座流星群

長経路流星撮影の期待も含めて21時には撮影をスタートさせましたが全く動き無しでした。
夜半過ぎになってから明らかに群に属する経路の流星が飛び始めたのですが、HRは1、といったところでした。
しかし3時半を過ぎてから小規模なピークがあったようで、いかにも流星群らしい感じとなりました。その後一旦小康状態になったのですが、4:40くらいから再度飛び始め、最終的には6時を過ぎたところまで眼視で群としての活動を確認しています。
画像は全部で約700枚、2.9GBの撮影となり、そのうち群が5個、散在が4個、また流星とも人工衛星ともつかない怪しい(笑)モノが一つ撮影されています。
サムネールからのリンク先には今回の撮影の中から明るいもので群を二つ、火球クラスも含めた散在を二つ掲載してあります。

撮影場所はいつもの原村自然文化園です。