デジタルカメラ・ルーム

研究途上のため、転載厳禁です!!  2001年までの記録はこちら
2002年の記録はこちら
2003年の記録はこちら
2004年の記録はこちら


一眼レフデジタルカメラもかなり普及して来ました。
車1台買えそうなハイエンドカメラもあれば本体だけなら実勢価格で10万を切るものまでさまざまですが、フジのFinePixS2Pro、S3Proをメインに撮影しています。
惑星のコリメート撮影にニコンのE995を使う場合もありますが・・・
撮影は主に長野県の原村で行っています。

サムネールをクリックすると拡大画像とかにジャンプします。

2005年12月15日・ふたご座流星群(清里、美ヶ森駐車場)
観望会目指して原村まで出かけたものの、小淵沢のあたりから雪、気象衛星の画像やアメダスの雨雲レーダーの画像で見ても八ヶ岳周辺、特に西方面は望み無し?
下界は晴れている事は分かっていたので撮影ポイントを探しながら移動する事になりました。
一旦長坂まで下ったものの、見ると八ヶ岳が完全に見えている、と言う事で再度山方向へ・・・。

赤道儀のセットアップの時間が惜しかったので三脚を使っての固定撮影です。

     
  
露出などの設定を決める為のテストレリースも含めて340枚弱ほどの撮影でしたが、そのうちふたご座群に属するものは6個、散在流星は3個撮影に成功しました。
上段が群、下が散在です。
4時半を過ぎるまで月が見えており、しかもその位置は輻射点を中心とする比較的流星を撮影し易いところにあり、例えばおおいぬ座の周辺を狙うとゴーストが発生してしまう為、終始月の影響が少なめなところを狙わざるを得ない状況でしたが、何とか結果を残す事は出来ました。
2時から6時までの間、眼視では30個以上は群のものを見ていたでしょうか。

教訓
カメラの方向を修正するときはシャッターが閉じている時にやりましょう(笑)
ちなみに群の2枚目、インターバル撮影を一旦停止させて再度スタートさせるまでの時間が惜しくて開いている時に動かしたところ、たまたま動かす前に視野の中に出現したようです。
余計なものは消しちゃいました(^^;

2005年11月19〜20日・しし座流星群(八ヶ岳自然文化園)

19日以降に小さなピークの予測、と言う情報の下に本来の本命である極大日をあえて外しての撮影となりました。


これは1時43分に出現したおうし座群に属するものです。経路もですが、出現した時の流星の速度からも明らかです。これで月と雲の影響が無ければもう少しはっきりと写っていたのかもしれません。

さて肝心のしし座群ですが・・・
   
左から出現時刻は、
4:17(S2)、4:12、4:59、5:30です。
4:17と4:59のものは流星を浮き上がらせる為に少し強めに処理を加えてありますが、4:12と5:30のものは背景の青みが変わらない程度の処理です。
撮影を開始したのは0時を過ぎてからですが、その直前に出現したしし座群に属する長経路流星からカウントしていましたが、月や雲、ガスの影響もあって眼視で確認出来たしし座群のものは1時間で一つのペース、HRは平均して1前後、5時間半で5個ほどでした。
しかしカメラの視野の中に流れたと思われたものはS2による1個のみ、よそ見をしていたからなのかノートのモニターを見ていた時に流れたのか、あとの3つは画像を確認したら写っていた、といういつものパターンで・・・(^^;

今までの経験では1台のカメラを使って撮影した場合、HRが5以上なら一つくらい、HR30を超えるくらいで3〜5個くらいの流星を捕捉してきました。
その点から推測すると4時半から5時半くらいにかけてHR30ほどの小さなピークがあったのかもしれません。
天候や月に左右されない電波観測との比較をやってみたいところです。

撮影開始直後から3時前くらいまでの間は比較的低い位置にあったと思われる上空の薄い雲に結構苦労しました。加えて月も輻射点に近いような位置、ふたご座のど真ん中、その両方の影響を最小限に抑える為に終始カメラを向ける方向に苦労したのですが、途中で月にかなり鮮明な暈もかかってしまいました。
ふと思いつきで流星の撮影を中断して暈を撮影したのですが・・・


帰ってから処理してみたところ、暈の一番外側の円が虹状に分光している様子の撮影に成功していました(笑)
たまには開き直ってこういうお遊びも面白いのかもしれません(^^;

今回の撮影ではS2には50ミリf1.4、S3には24ミリf2.0のレンズ、絞りは両方とも2.8で統一、感度設定は800、状況に応じて露出時間は30秒から15秒となっています。

2005年11月5〜6日・おうし座流星群(八ヶ岳自然文化園)
 
原村の八ヶ岳自然文化園での観望会です。
この時はもちろん火星も観望会の対象でしたが、初めからおうし座群の火球狙いでの撮影となりました。
前回は2台の一眼デジでの2連カメラでしたが今回は1台に限定です。特に意味はありませんが(^^;
機材のセッティングが終わって露出などの確認の為のテスト撮影の段階で散在流星を捕捉しました(左)。出現経路から誰がどう見ても散在ですね。
この時の空のコンディションはフレームの中の雲を見ての通りです。
この時はまだ赤道儀を動かしてはいない為に固定撮影と同じ状態です。
日付が変わってからおうし座群の流星を捉える事が出来ました。
この時もガスがかかったような状態でベストとは言えないのですが、経路や比較的ゆっくりとした流れ方からもおうし群の流星である事は確定です。
もっとも・・・狙っていた火球クラスには少々及びませんでしたが良しとしましょう。

さて、前回と今回の撮影で制御ソフトの不具合と言うか、不都合と言うか・・・
いろいろと出て来ました。
考えてみたらS3Proを購入して約1年、前回と今回が流星群に対しての初めての使用となります。8月にはペルセ群で使おうとしたものの、S3のファームウエアのエラーでPCからの制御による撮影が出来ませんでした。この点はファームウエアの更新で既に対応を済ませてあります。
で、問題なのは・・・
インターバル撮影でスタートする前に設定した撮影枚数が完了する前に撮影が停止してしまいます。
フジのサポート相手に散々やりあって何とか解決の方向に向かってはいるのですが・・・
一番の問題はソフトウエアのパッケージ内、ソフトウエア内のヘルプ、あるいはメーカーの公式サイトにもそういった事に関する記述が一切無い、という事でしょうか。

一番ベストなのは撮影したデータを一旦カメラ内部のバッファに転送、それが終わったら次の撮影開始、その露出中にバッファからPCへデータを転送、という流れにする事が出来れば流星の為に使うカメラとしては無敵になるのかもしれないんですけどね〜。

2005年11月2〜3日・火星、おうし座流星群(八ヶ岳自然文化園)
    
火星もですが、どうもおうし座群に起因する火球クラスが活発らしい、という情報から久々の流星撮影となりました。

火星はシンチレーションは今ひとつ良いとは言えないものの、170枚くらいの画像の中から影響の少ないものを選んでコンポジットしています。
左はXO5mmで撮影、これまでと同じ率で縮尺してありますが、右側のものは同じアイピースを使ってカメラの2倍デジタルズームで撮影したものをコンポジット、ノートリミングです。

流星ですが、終始雲に悩まされました。平均雲量は7から9くらいだったでしょうか。元々HRの少ない群ですから、流星を捕捉する確率を少しでも上げる為に、ということでS2、S3の2台のカメラを同時に使っての撮影となりました。
左のものはその経路からおうし座群に属するものでしょう。でも暗い流星で、これ以上の強調処理はざらつき感が上がるだけです。
右のものは同じ視野の中で出現した散在流星です。見ての通り、薄い雲の向こうでの出現となりましたが、これもあまり明るい流星ではありません。

一番右のものは・・・火球が出現していたらこれくらいには写っていたかも?
と言うような飛行機の軌跡です(笑)
それはさておき、見て欲しいのはこの画像のオリオン座周辺の部分です。
30秒の露出、低い対地高度、加えて雲、こういった条件下でバーナードループやバラ星雲の赤が写っています。
S3Proを入手してから約1年ですが、こういった星野写真を赤道儀を使って撮影したのは実は今回が初めて、確かにS2Proよりも赤がよく出ているのが見て取れます。
これで制御ソフトがこちらの求める性能を全て満たしていれば言う事無いんですけどね〜(^^;

2005年10月28日・火星(八ヶ岳自然文化園)
  
10月28日深夜から29日未明にかけての火星です。
夕方から雲が出て来てどうなる事かと思いましたが何とか撮影には成功しました。
しかし前日の最高なシーイングを経験した後、加えて昨夜よりも雲が厚く眼視でも表面の地形の鮮明さは見られない、そんな状況となりました。
シーイングはそれほど悪くはなかったのですが透明度がいまいち、撮影結果もそれに準ずるものとなりました。
この時観望会終了後にいろいろな鏡筒で火星を見ましたが、どの鏡筒でも火星の片側に赤、反対側に青の色が偏って見えていたのですが、撮影結果には不思議と出て来ていません。
また日付が変わる前と後とでは写り方に若干の違いが見られました。
どうも日付が変わる前の方が良さそう・・・かも?

左からXO5ミリ、プローセル9.5ミリ、プローセル9.5ミリ+デジタル2倍ズームでのコリメート撮影です。

2005年10月27日・火星(自宅駐車場)
  
10月27日22時頃からの火星です。
午前中は雨が降っていたものの午後から回復、ところが夕方になって曇ってしまいました。
ほとんど諦めていたものの、21時頃に外を見ると火星がはっきりと見えていました。
遠征する時間が惜しかったので駐車場からの撮影となりましたが、水蒸気と都市部の人口照明の影響で空はなんとなく白っぽかったものの、シーイングは年間通して数える事が出来るくらい?というほどのベストな状態、995のモニターで見ても火星の像は揺らぎもしない、そんなコンディションでした。

前回まではカメラのレンズ部分に直接アイピースをねじ込んでの撮影でしたがどうも像のシャープさに欠けるような感じでしたのでアダプターを使っての撮影に変更しての結果です。
左からプローセル9.5ミリ、XP8ミリ、XO5ミリのアイピースを使ってのコリメート撮影です。

2005年10月23日・火星(少し離れた場所の高台)

10月23日20時頃の火星です。
夕方の金星も撮る予定で出かけたものの、金星は低くなり過ぎてダメ、時間の経過を待ってある程度高度が上がって来たところで撮影開始。
レベル補正に加えて火星の南極が画面の下になるように補正、大気による色のズレも補正。
何となく調子が戻って来た?
でもやっぱり一番大事なのは良好な元画像を得る事。
これは銀塩でもデジでも何ら変わりません。

2005年10月23日・火星(自宅駐車場)

10月23日02:00頃の画像です。
当日の天気予報や衛生画像なども踏まえた結果、遠征するよりも自宅周辺の方が天気の条件が良さそう、ということで日付が変わってから活動開始、午前2時前後に撮影したものを処理しています。

何となく感は戻りつつあるような・・・

2005年10月20日・火星(観音平)

一昨年の火星最接近に続いてまた大接近が近づきつつあります。
あの時は前年から新しい鏡筒を用意したりして準備も万端・・・だったのですが、天気も絡んでどうも納得の出来る結果とはほど遠いような・・・?
そんなワケで今年もやります、マーズプロジェクトVer.2005
大接近の前後期間、とにかくチャンスがあったら火星を見て記録しましょう、ってな事です。
機材関係の撮影条件は以後共通となります。
鏡筒;オライオンOMC140
アイピース;ペンタックスXO5mm
カメラ;ニコンE995
とにかく沢山撮ってその中から状態の良いものを選んでコンポジット後にレベル補正等の画像処理を加えます。

久々の惑星なので撮影から画像処理まで、どうも感が戻って来ない感じ。

2005年1月28日・C/2004 Q2 Machholz

仕事が忙しくて休みも時間も無い状態が続き、あげくの果てに休みの時には天気が悪い・・・。
と言う事で今回も不本意ながら月のある日の撮影となりました。
今回はいつもの鏡筒での直焦点ではなく、中古で買った200ミリの望遠レンズでの撮影です。
近日点通過後の長く伸びた尾が写る・・・はずだったんですけどね〜。
今後の撮影ではやはり望遠鏡による直焦点がメインになりそうです。
ISO800と1600、30秒と60秒露出の組み合わせで10枚ほど撮影したものをコンポジットしています。